令和5年5月19日『BHN桑原基金寄附講座』:第5回講義「医療におけるICT」

2023年5月26日(金)12:55

 

2023年度前期「SDGsを支える情報通信論」

 

2019年度に発足した本講座の第5期目となる2023年度前学期の授業を、電気通信大学(以下、電通大)において対面授業とe-ラーニングによるオンライン講義の併用で実施しています。

5月19日(金)は、BHNの副理事長である榑松 八平講師による講義が行われ、教室での参加24名、オンラインでの参加5名の計29名の学生が受講しました。

 

電気通信大学キャンパス 東3号館 3階301教室での様子

 

講師:榑松 八平氏 (BHN副理事長)

講義を行う榑松講師

 

●講義内容の要点

日本全国における医療最前線の豊富な事例について動画を交えながら紹介し、医療分野での現状の課題に焦点を当て、その解決のための方法について解説されました。

また、遠隔医療システムは、遠隔地で妊産婦の周産期における健康チェック方法として、大変役立っていることが紹介されました。

講義は英語にて実施され、今回の講義ではネット動画も利用し、参加した学生達も視聴することにより本講義への理解を深めました。

 

●講義の内容は以下のような構成になっています。

1. 日本における社会的課題

・自然災害から学んだ地域医療ネットワーク

・遠隔医療とは?

・遠隔医療・オンライン医療の現状

2.具体的事例紹介

・遠野市の取り組み

・香川県の取り組み

・APT (Asia Pacific Telecommunity) Project での事例

 

●強調されたのは以下の香川県での取り組みの例です。

1. 妊産婦及び胎児に関する死亡率の世界の状況と比較し、先進諸国の中でも特に日本が低くなっている。遠隔医療の分野における香川県の取り組みにより、日本の中でも香川県は極めて低いレベルにある。

2. 香川県にあるメロディ・インターナショナル(株)で開発された妊婦及び胎児のケアをするための検診システム(iCTG)が、日本のみならず、タイやブータンにおいても大規模に導入され、その結果、妊産婦及び胎児の死亡率が大幅に改善されている。

3. iCTGの海外への展開については、タイやブータンのみでなく、Asia Pacific Telecommunity (APT)を介して更に多くのアジア大洋州諸国、及びアフリカ諸国への普及が働きかけられている。

 

最後の質問の時間には、受講生から具体的な質問が相次いで出され、活発な質疑応答が行われました。

 

質疑応答の様子 その1

 

質疑応答の様子 その2

 

質問への回答をする榑松講師

 

今年度も前期講義は4月から7月まで、後期講義は10月から翌年1月まで実施される予定です。

 

 

     

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