国内災害ICT支援活動拠点ネットワーク事業~広島事務所の被災者支援活動、能登半島地震被災地向け広域災害後方支援活動を継続(9)~

2024年10月7日(月)16:43

 

 

 

BHN広島事務所(所長 : 福田 卓夫氏)は、2018年西日本豪雨被災地(広島県)、2021年令和3年7月・8月豪雨被災地(島根県、広島県)を対象に、「ICTを活用した地域コミュニティ再生・活性化支援活動」を実施しました。西日本豪雨被災者支援事業

 

BHN広島事務所では、西日本豪雨被災地の広島県呉市天応大浜地区・安浦地区及び令和3年7月・8月豪雨被災地の島根県大田市北三瓶地区の3つの支援活動拠点より、ICTを活用した支援活動の継続要請を受け、「国内災害ICT支援活動拠点ネットワーク事業」において、支援活動の継続要請に積極的に応えています。併せて、①広島事務所の事業継続及び近接地域で発生する新しい国内災害へ即応体制の維持、②豪雨災害被災者支援事業で獲得した各種経験・ノウハウのデジタル資料化、③南海トラフ巨大地震及び首都直下地震等に備える「既得通信機材を利活用する広域災害後方支援ICT機能整備」等を進めています。国内災害ICT支援活動拠点ネットワーク事業

2024年9月5日島根県大田市北三瓶地区、9月18日広島県呉市天応地区の2つの活動拠点で実施した被災者支援活動をまとめて報告します。2拠点共通テーマは「スマホの基本操作研修、防災情報の活用」です。

なお、2024年1月1日、16時10分、令和6年能登半島地震が発生しました。更に、2024年9月20日から令和6年奥能登豪雨災害が発生しました。BHN広島事務所がまとめ役となり、2024年4月1日に開設したBHN北陸事務所が実施する令和6年能登半島地震被災者支援事業に対し、遠隔地から支援する「広域災害後方支援活動」を継続しています。

2024年9月26日BHN広島事務所(島根開発センター、北三瓶まちづくりセンター)では、令和6年能登半島地震被災者支援事業において活用する新しいパソコン12台の初期設定作業を北三瓶ICT研修生の皆さまにご参加いただいで実施しました。なお、BHN北陸事務所では、これまで旧型パソコンを利活用して開設してきたBHNパソコンコーナーの旧型パソコンを、今回初期設定作業を終えた新型パソコンへ順次取り換えていく予定です。

 

 

■研修場所、島根県大田市北三瓶まちづくりセンター

 

2024年9月5日、島根県大田市北三瓶まちづくりセンター、住民11人+まちづくりセンター職員1人+BHN広島事務所メンバー オンライン参加6名(沖野 啓子氏、寺岡 和子氏、杉原 瑞枝氏、岡崎 幸子氏、岩本 一子氏、廣中 香氏)、この日の研修テーマは、「スマホ写真の上手な撮り方、防災情報の活用」でした。講師はBHN広島事務所(所長、島根開発センター、北三瓶まちづくりセンター)の福田 卓夫氏が担当しました。

 

●広島と結びオンライン研修会

先月に引き続き、広島事務所のメンバー6人が北三瓶研修会にリモート参加する形でのオンライン研修を試行しました。北三瓶まちづくりセンターの会場内には講師用パソコン1台とリモート参加者の状態確認用パソコン1台を配置し、広島事務所のメンバー6人はそれぞれ自宅からパソコンで接続しました。

 

BHN広島事務所メンバー6人が北三瓶研修会にリモート参加
オンライン対話中のスクリーンショット
(2024年9月5日撮影)

 

●スマホ写真の上手な撮り方

講師は、シニア女性向け雑誌に載っていた情報を参考にして、様々なシーンでのスマホ写真の上手な撮り方について研修しました。

人物を撮るときには、「カメラは被写体に対して水平・垂直になるように構える」、「真正面だと堅苦しいので、体を半身にして軽く頬杖をつくと柔らかい雰囲気に」、「光の当たり方は斜逆光に」等のポイントを確認したうえで、隣の人を撮ってみました。

周りの人と相談し、工夫しながら撮っていました。なお、広島からリモート参加した人は自撮りをしました。撮れた写真は、グループLINEに投稿し共有しました。

その他、風景、花、料理等の上手な撮り方を研修しました。更に、撮るときに画面に触れるとその点にピントが合い、明るさが自動調整されることや画面を3分割するグリッド線を表示させることにより、良い構図の写真が撮れること等、スマホカメラの基本的な機能も確認しました。

普段よく使っているスマホのカメラ機能ですが、基本機能とちょっとしたコツを知っていれば上手な写真が撮れるようになることを実習できて、皆さんとても喜んでいました。

 

この日のスマホ研修会テーマ
「スマホ写真の上手な撮り方」を色々と試しました
(2024年9月5日撮影)

 

「隣の方がモデル、
どのように撮ったらきれいに撮れるのか」
と色々と試しています
(2024年9月5日撮影)

 

「国立公園三瓶山」
緑が青空に映えてきれいでした
(2024年9月5日撮影)

 

●防災情報活用

令和6年台風10号が迷走したこともあり、台風シーズンに備え、防災情報を得て適切に対応する必要があります。そこで、「NHKニュース・防災」や「気象庁のキキクル」から台風情報を参照する手順を確認しました。

これらのアプリについては、これまでのスマホ研修会で繰り返し使ってきているので、皆さんよく理解できています。「台風10号が近づいてくるときに、NHKニュース・防災アプリで何度も情報を確認した」という方もありました。

 

■研修場所、広島県呉市天応地区

 

2024年9月18日、広島県呉市天応大浜アパート集会所、住民5人、この日の研修テーマは「スマホの基本操作、スマホで防災情報活用」、講師はBHN広島事務所の杉原 瑞枝氏(主任講師)、寺岡 和子氏、岡崎 幸子氏、沖野 啓子氏が担当しました。

 

この日の瀬戸内海は穏やかでした。
室内のCO2センサーは正常値を示しています。
(2024年9月18日撮影)

 

●「Keepメモ」、「アラーム機能」、「NHKニュース・防災」

「Keepメモ」の使い方を研修しました。参加者の中には、買い物メモとして普段から活用されている方がいたので、全員で「買い物メモ」を作成する練習をしました。次に、「災害時の持ち出し品」をメモとして作成し保存しました。チェックボックスを付けておくと、より便利になることを確認しました。不要になったメモを削除する練習をしました。文字入力が苦手な方は「音声入力」でやってみました。

そして、「アラーム機能」を様々な用途で使えるように研修しました。朝の目覚ましとして使っている方がほとんどでしたが、その他にも「薬の飲み忘れを防ぐように設定」等の利用ができます。毎日繰り返したり、曜日を指定したり、一度だけ鳴らしたり、メロディーを変えて、色々な設定で利用できることを試してみました。

その後、「NHKニュース・防災」を研修しました。この日アプリを開いたら『熱中症警戒アラート』と『雷注意報』が載っていたので、それらの情報の見方を練習しました。

 

本日の研修テーマ 「Keepメモ」、
「アラーム機能」、「NHKニュース・防災」
(2024年9月18日撮影)

 

●みんなでお祝いの記念写真

スマホ研修会後、参加者のお一人からメダル獲得の知らせがありました。早速スマホ写真の撮り方研修成果を発揮して、「みんなでお祝いの記念写真」を撮りました。

 

メダル獲得の知らせ、
早速スマホ写真の撮り方研修成果を発揮して、
「みんなでお祝いの記念写真」を撮りました
(2024年9月18日撮影)

 

●使い易いエクセル表の作り方を実践伝授

スマホ研修会後、自治会長さんから使い易いエクセル表の作り方について個別相談がありました。

 

自治会長さんへ、
使い易いエクセル表の作り方を実践伝授
(2024年9月18日撮影)

 

 

■令和6年能登半島地震被災者支援事業に対する広域災害後方支援活動を継続(9)

 

2024年1月1日、16時10分、令和6年能登半島地震が発生しました。更に、2024年9月20日から令和6年奥能登豪雨災害が発生しました。BHN広島事務所がまとめ役となり、2024年4月1日に開設したBHN北陸事務所が実施する令和6年能登半島地震被災者支援事業に対し、遠隔地から支援する「広域災害後方支援活動」を継続しています。

 

●新しいパソコン12台の初期設定作業

2024年9月26日BHN広島事務所(島根開発センター、北三瓶まちづくりセンター)では、令和6年能登半島地震被災者支援事業において活用する新しいパソコン12台の初期設定作業を北三瓶ICT研修生の皆さま(7人)にご参加いただいで実施しました。

最初に、大型テレビに初期設定作業の流れを説明してから、電源を投入して作業にとりかかりました。次に、講師が操作するパソコン画面を大型テレビに映して、同じように操作してもらいました。それぞれの操作が何をしているのかを説明し、理解してもらいながら進めました。

初期設定作業にはネット接続が必要となるので、はじめにWi-Fi接続を行い、Windows11で必須となったマイクロソフトアカウント作成(あらかじめ決めておいたIDとパスワードをそれぞれ設定)、クラウドストレージOneDriveの設定、オフィスのライセンス認証、OSの更新という流れで行いました。

更に、パソコンメーカーが独自に入れている、有効期限があるお試しソフトの削除や、使いやすくするためのいくつかの設定を行い終了しました。

参加者は、このような作業を行うのは初めてでしたが、1ステップずつ説明を聞きながら進めたので問題なくできました。この初期設定作業は、パソコンを購入した時には必ず必要となる作業なので参考になったようです。大田市北三瓶まちづくりセンターは、当方の活動にとても協力的で、職員の皆さまも積極的に対応していただき、また住民の皆さまにも積極的に協力していただけるので、今後とも活動拠点として活用していきます。

 

最初に大型テレビを使って、初期設定作業の流れを説明、
新しいパソコンに電源を投入、初期設定作業を開始しました。
(2024年9月26日撮影)

 

講師が操作するパソコン画面を大型テレビに映し、
それぞれの操作が何をしているのかを理解しながら進めました。
(2024年9月26日撮影)

 

令和6年能登半島地震被災者支援事業向け
パソコン初期設定作業にご協力いただいた
北三瓶まちづくりセンターパソコン研修生の皆さま
(2024年9月26日撮影)

 

 

これまでの活動状況は以下のページをご覧ください。

国内災害ICT支援活動拠点ネットワーク事業(その2)

 

 

国内災害ICT支援活動拠点ネットワーク事業
理事(プロジェクトマネージャー)
有馬 修二

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*BHN 自主事業「国内災害ICT支援活動拠点ネットワーク事業」、事業期間:「2019年4月1日~2027年3月31日(以後、継続していく予定)」は、西日本電信電話株式会社(CLUB NTT-West)、NTTファイナンス株式会社、株式会社NTTドコモ(d POINT CLUB)のポイント寄附にてご支援いただいて、事業を継続しています。
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