国内災害ICT支援活動拠点ネットワーク事業~広島事務所の被災者支援活動、能登半島地震被災地向け広域災害後方支援活動を継続(8)~

2024年8月28日(水)12:34

 

 

 

BHN広島事務所(所長 : 福田 卓夫氏)は、2018年西日本豪雨被災地(広島県)、2021年令和3年7月・8月豪雨被災地(島根県、広島県)を対象に、「ICTを活用した地域コミュニティ再生・活性化支援活動」を実施しました。西日本豪雨被災者支援事業

 

BHN広島事務所では、西日本豪雨被災地の広島県呉市天応大浜地区・安浦地区及び令和3年7月・8月豪雨被災地の島根県大田市北三瓶地区の3つの支援活動拠点より、ICTを活用した支援活動の継続要請を受け、「国内災害ICT支援活動拠点ネットワーク事業」において、支援活動の継続要請に積極的に応えています。併せて、①広島事務所の事業継続及び近接地域で発生する新しい国内災害へ即応体制の維持、②豪雨災害被災者支援事業で獲得した各種経験・ノウハウのデジタル資料化、③南海トラフ巨大地震及び首都直下地震等に備える「既得通信機材を利活用する広域災害後方支援ICT機能整備」等を進めています。国内災害ICT支援活動拠点ネットワーク事業

 

2024年8月、島根県大田市北三瓶地区、広島県呉市安浦地区の2つの活動拠点で実施した被災者支援活動をまとめて報告します。2拠点共通テーマは「日常生活における防災情報の活用、スマホの基本操作研修」です。

なお、2024年1月1日、16時10分、令和6年能登半島地震が発生しました。BHN広島事務所がまとめ役となり、新たに開設したBHN北陸事務所が実施する令和6年能登半島地震被災者支援事業に対し、遠隔地から支援する「広域災害後方支援活動」を継続しています。

2024年8月6日、BHN広島事務所(島根開発センター、北三瓶まちづくりセンター)では、令和6年能登半島地震被災者支援事業に活用するICT機器を梱包した第4回目機材発送業務を実施しました。BHN北陸事務所では、これらの機材を活用して、2024年8月16日、令和6年能登半島地震被災地、輪島市門前町(2カ所)の仮設住宅団地集会所において、「BHNパソコンコーナー開設作業」を実施しました。

 

 

■研修場所、島根県大田市北三瓶まちづくりセンター

 

2024年8月1日、島根県大田市北三瓶まちづくりセンター、住民10人+まちづくりセンター職員1人+BHN広島事務所メンバー オンライン参加6名(沖野 啓子氏、寺岡 和子氏、杉原 瑞枝氏、岡崎 幸子氏、岩本 一子氏、廣中 香氏)、この日の研修テーマは、「オンライン研修試行、日常生活における防災情報の活用とスマホの基本操作研修」でした。講師はBHN広島事務所(島根開発センター、北三瓶まちづくりセンター)の福田 卓夫氏が担当しました。

 

●広島と結びオンライン研修会

先月に引き続き、広島事務所のメンバー6人が北三瓶研修会にリモート参加する形でのオンライン研修を試行しました。北三瓶まちづくりセンターの会場内には講師用パソコン1台とリモート参加者の状態確認用パソコン1台を配置し、広島事務所のメンバー6人はそれぞれ自宅からパソコンで接続しました。

 

BHN広島事務所メンバー6人が北三瓶研修会にリモート参加
オンライン対話中のスクリーンショット
(2024年8月1日撮影)

 

●BHNテレコム支援協議会の能登半島地震被災者支援活動状況を説明

はじめに、BHNのホームページを見ながら、BHNテレコム支援協議会の令和6年能登半島地震被災者支援活動状況を説明しました。

 

BHNテレコム支援協議会 (オフィシャルページ)

令和6年能登半島地震被災者支援事業

国内災害ICT支援活動拠点ネットワーク事業(その2)

 

BHN広島事務所(島根開発センター、北三瓶まちづくりセンター)から送ったICT機器セットがBHNパソコンコーナーとして仮設住宅団地の集会所に設置され、BHN北陸事務所によるスマホ研修会が各地で行われ大盛況であることを紹介しました。

BHN広島事務所(島根開発センター、北三瓶まちづくりセンター)から、令和6年能登半島地震被災者支援事業の広域災害後方支援活動として、数量確認作業、箱詰め作業をして送付したICT機器セットがこのように役立っていることを知って、皆さん大変喜んでいました。

 

BHNホームページから、能登半島地震被災地での支援活動状況
及び北三瓶地区の広域災害後方支援活動も掲載されていることを紹介
(2024年8月1日撮影)

 

●日常生活に防災情報の活用

防災情報を得るために活用しているアプリ「NHKニュース・防災の天気予報コーナー」に、最近は「熱中症情報」が載っています。このアプリを開いて内容を確認し、日頃の健康管理・熱中症予防に役立てようと注意喚起しました。

この地区では、数年前に屋外で農作業をしていた方が熱中症で亡くなったこともあったので、このような情報も活用し注意する必要があります。「NHKニュース・防災アプリ」を使って、雨雲の動きと今後の雨の降り方予測を確認する手順を練習しました。防災情報は日常的にも役立つ情報なので、皆さん熱心に手順を確認しました。

 

日常生活に防災情報の活用
「NHKニュース・防災の天気予報コーナー」には「熱中症情報」
(2024年8月1日撮影)

 

●スマホの基本操作研修

単語登録、ホームボタンや履歴の使い方等、スマホ操作の基本をしっかり復習しましたが、基本的なことのようでも意外に知らないことがあります。また機種による操作の違いもあるので、時間をかけて全員がきちんとできるように取り組みました。

また、LINEの使い方の中で質問のあったこと等を復習しました。併せて、ストレージの空き容量確認等、スマホを快適に利用するためのポイントも研修しました。引き続き、基本的なことを復習しながら、日常生活に役立つ利用ができるように研修を行います。

 

 

■研修場所、広島県呉市安浦老人福祉会館

 

2024年8月22日、広島県呉市安浦老人福祉会館、住民4人、この日の研修テーマは「スマホの基本操作(LINE)、スマホで防災情報活用」講師はBHN広島事務所の廣中 香氏が担当しました。

 

●熱中症警戒アラート

この日は、熱中症警戒アラート発令中、夏休み期間中ということもあり、参加者は4名と少しさみしい研修でした。今月予定していた災害時の簡易トイレ作りは来月に延期となりました。しかし、少人数だからこそ、質問にも個別に対応することができました。

 

この日は、熱中症警戒アラート発令中
小人数で研修スタート
(2024年8月22日撮影)

 

●スマホの基本操作

『LINEの電話番号認証』について、全員、このメッセージを受け取ってはいましたが、どなたも見て見ぬふり、何のことだかわからないまま放置されていました。

早速テキストに沿ってSMSで暗証番号が送られてくるのを待ちます。スマホの画面でLINEとSMSメッセージ画面の両方を見ることができることも勉強できました。

認証が終わった所で最初の質問「SMSメッセージで緑色と紫色で来る人がいるのはどうして?」メッセージと+メッセージの違いに気づかれたようです。

+メッセージをインストールされていない方に簡単な説明(スタンプや写真、動画も送れること)をしてから、アプリをダウンロードしました。自宅に帰ってゆっくり気兼ねのない家族に写真を送信して練習してみるそうです。帰宅後、当方で作成していた「+メッセージ操作ガイド」をLINEで送りました。電話番号がわかれば写真も送れる便利なアプリが追加できたと喜ばれました。

 

最初はLINEの電話番号認証から
(2024年8月22日撮影)

 

各自、テキストを参考に進めて認証完了
(2024年8月22日撮影)

 

●防災情報の活用研修

連日の熱中症アラート情報、そして、特にこの日の関心事項は台風10号の進行方向です。慣れた様子で『NHKニュース・防災』アプリを開きます。

「最近、地震の発生頻度が多いね!」、「熱中症情報は毎日危険の赤い文字よ!」、「台風10号は現在どこ?」、「台風10号の進路はどうやって見るの?」と、お互いのスマホ画面を比較しながら、それぞれ得たい情報にたどり着いたようで頼もしく感じました。

 

この日の関心事項は台風10号の進行方向
慣れた様子で『NHKニュース・防災』アプリで確認
(2024年8月22日撮影)

 

「その大きな画面はどうやるの?」
お互いのスマホ画面を確認
(2024年8月22日撮影)

 

●その他、スマホの質問

・LINEの無料スタンプについて

公式アカウント企業のスタンプをダウンロードして使えるのは良いが、その後のトークが多くてどうにかしたいと質問がありました。

必要のないアカウントのブロックのやり方を試してみました。無料スタンプをダウンロードする度に増えていた公式アカウントが消えて、LINEの画面がすっきりしました。

 

・iPhoneのフェイスIDの登録について

スマホのロックを解除するとき、Appleストアでアプリを取得するとき、パスコードやパスワードの入力が省略できることを説明して、実際にフェイスIDの登録を一緒に行いました。マスク着用時、メガネ装着時も併せて登録できました。

 

 

■令和6年能登半島地震被災者支援事業に対する広域災害後方支援活動を継続(8)

 

2024年1月1日、16時10分、令和6年能登半島地震が発生しました。新たに開設したBHN北陸事務所が実施する令和6年能登半島地震被災者支援事業に対し、BHN広島事務所がまとめ役となり遠隔地から支援する「広域災害後方支援活動」を継続しています。

2024年8月6日午前、「島根県大田市北三瓶まちづくりセンター」から、令和6年能登半島地震被災者支援事業、被災者支援活動用ICT機器3セット分(第4回目発送分)の数量確認作業、箱詰め作業を行い、BHN北陸事務所(石川県金沢市)へ8月7日夕方配達指定で発送しました。

2024年8月7日夕方、BHN北陸事務所へ到着した被災者支援活動用ICT機器2セット分は、8月16日、令和6年能登半島地震被災地、石川県輪島市門前町に建設された仮設住宅団地集会所(2カ所)に搬入し、「BHNパソコンコーナー」として開設作業を完了しました。

 

令和6年能登半島地震被災者支援事業に活用する
ICT機器を梱包した第4回目発送用(3セット分)
(2024年8月6日撮影)

 

これまでの活動状況は以下のページをごらんください。

国内災害ICT支援活動拠点ネットワーク事業(その2)

 

 

国内災害ICT支援活動拠点ネットワーク事業
理事(プロジェクトマネージャー)
有馬 修二

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*BHN 自主事業「国内災害ICT支援活動拠点ネットワーク事業」、事業期間 : 「2019年4月1日~2027年3月31日(以後、継続していく予定)」は、西日本電信電話株式会社(CLUB NTT-West)、NTTファイナンス株式会社、株式会社NTTドコモ(d POINT CLUB)のポイント寄附にてご支援いただいて、事業を継続しています。
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